老人施設での入居者に提供するおやつ
「食」には最前の注意を
老人ホームにはたくさんの入居者が生活していますが、生活する上で「食」は欠かせないものになります。それは3食の食事だけでなく、おやつ、間食も同じように重要となってきます。
人それぞれ、なんらかの疾患を持っている場合が多いので、老人ホームでは食事やおやつも入居者ひとりひとりに合わせたものを召し上がってもらっています。
ではどのような物を提供しているのかをみていきましょう。
どのような食事があるのか
糖尿病食
糖尿病の方は、エネルギー量が少ないようにビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富な食品がおすすめで、摂取エネルギーを気にして1食だけの食事にしてしまうのは逆効果で、そこに集中してしまうと血糖値の上昇が大きくなってしまいます。また、1日3食を摂取エネルギーが均等になるようにすることも大切です。アルコールや甘いものは血糖値のコントロールを乱しますし、中性脂肪を増やして高脂血症や動脈硬化の原因になったり、合併症の危険性を進行させてしまうので、控えた方がいいでしょう。
老人ホームによって明確に管理された糖尿病食を扱っているところや在宅でできる程度の管理をしているところもあります。特別なメニューがあるところは少ないですが、1日の摂取エネルギーが決め、主食・主菜・副菜をバランス良く組み合わせています。
多くの老人ホームでは、主治医の意見を聞きながら、できる限り糖尿病の方には、機能調整食品やカロリーを考えて作られたおやつを召し上がってもらっているようです。
糖尿病の方は血糖値をコントロールして合併症を予防しなくてはいけないので、特に食事に関しては重要なポイントになってきます。
咀嚼力や嚥下力が弱くなってきた方には
嚥下状態が悪くて固いものやパサパサしたものだと詰まってしまったり、ムセてしまって誤嚥性肺炎になってしまう恐れがあります。
そんな入居者の方には、プリンやヨーグルト、柔らかいせんべいなどをおすすめしています。
食事は一口大、きざみ食、ミキサー食、ソフト食などの食事形態があります。また、水分に関してはとろみをつけ、ムセるのを防ぐ対策も行っています。どこまで対応しているかは老人ホームそれぞれ違うので嚥下状態に不安がある方は見学時に確認をしてみましょう。
生活にいい刺激を与えるおやつレクリエーション
老人施設のイベントとして、入居者の方々とおやつを手作りしたりして楽しむこともあります。ホットケーキやようかん、季節を感じられるサツマイモやリンゴを使用したカップケーキなどが比較的簡単で人気があるようです。
こうしたイベントはコミュニケーションにも最適ですし、認知症の予防にもなります。
取り組みは施設それぞれ違う
楽しみをつくることは、老人施設での生活に良い刺激を与えてくれることでしょう。
施設によっては調理師の方が毎日手作りおやつを提供してくれるところもあり、最近は老人ホームの生活もかなり質の高いものになってきています。
毎月のイベントはもちろん、外出や入居者の願いを叶えるために職員が努めていたり、介護をする職員もスキルアップを目指して努力している高齢者施設もあります。
施設それぞれ方針が違うので、中にはおやつが提供されないところや、別料金のところもあります。
入居前の見学時におやつはどのような扱いになっているのか確認をしておくとよいでしょう。